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松尾鏡子さんの葛布。

「工芸において一番大切なものは素材。染織家にとって糸は基本です。
織物とは生地を創ること。
しっかりした生地を生み出すには、
まず糸使いの設計をきちんとし、糸づくりを始めなければなりません」。

和光のHPの文章より。
松尾さんの織物に対する強い信念ときっちりした性格が表れている言葉。
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写真は、いただいた葛糸。
今回の染織展は、
絹の熨斗目(のしめ)、綾織、浮織、花織の繊細にして華麗な着物がメインでしたが、
私が興味深く見たのは、葛で織った帯でした。
松尾さんの郷里佐賀県唐津の佐志葛布、葛布捩織を宮崎マセ氏と復元。
佐志葛布は、魚網として使われていたそうです。
会場にも1cmくらいの格子状の布(経緯とも葛糸)が、置いてありました。

松尾さんの葛糸を使った作品は、「絞り絣の帯地」
絹で布を織り、絞り染めをして、
その経糸だけをほどいて使い、緯糸に葛を使って、また織る。
理屈は分かるが、実際するのはとても手間が掛かる。
作品は、絞り染めのぼやけた様な淡い感じ。
説明を聞かなかったら、そんなに手間が掛かっている物には思わなかった。

「捩織(もじりおり)の帯」
経糸は絹。
緯糸は撚りのない葛だが、打ち込みが強いので、撚りのあるように見える。
水玉模様がかわいらしい。

「綾織の帯」
経糸は絹。
緯糸は葛、打ち込みが弱く、葛の光沢がきれい。
葛糸が濃い藍にきれいに染まっていた。

葛糸は50kgの葛から、1kgしか取れないそうだ。
現在の葛布といえば、掛川の荒い葛布しか知らなかった。
とても大変なお仕事だけど、続けていって欲しい葛の仕事。

松尾鏡子さんの個展は、21日まで。
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by karumian | 2006-10-15 16:36 | 布関係 | Trackback | Comments(0)
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