2013年 10月 10日 ( 1 )

ラバーリーの刺繍。

岩立フォークテキスタイルミュージアム「豊かなインドの針仕事」関連講演

「幼児婚からみるラバーリー女性の手仕事」 
国立民族博物館 上羽(うえば)陽子さんのお話を聞きに行った。

いただいた資料より
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インド西部のグジャラート州カッチ県、年間降雨量400㎜。
ラバ―リーの人々は、カッチ県の人口の1.1~1.3% 15000~18000人。
ラクダともに移牧をしていた牧畜民。現在は、定住化。

上羽さんは、ホストファミリーと一緒に生活して、調査。
朝、昼は、ラクダの乳を飲んで、夜チャパティーを食べる生活も経験。
ラクダの乳はにおいがあって、はじめは飲みにくかったが、牛乳より濃い、そうだ。

刺繍は、布と糸と針さえあれば、どこでもいつでもできることから、興味を持たれたそうだ。
1990年代当時は、刺繍やアップリケは、芸術とは認められていなかった。というお話を聞き、
私が民藝館展に出品していた時(1990~2000年ごろ)、
こぎんは、手芸扱い?されていたのを思い出した。

ラバーリーは、文字を持たない。文様は文字のかわりになる重要な存在。
母から娘へと伝えられた文様には、深い意味がある。

ラバーリーの婚姻 女性が生家から男性側に嫁ぎ、婚資と持参財がお互いに贈られる。
1970年代までは、ゆりかごにいるころに婚約して、1~2年後に結婚。
1980年代は、5~7歳までに婚約、18~20歳ごろに結婚。
現在は、幼い時または18歳くらいまでに婚約、20歳前後で結婚。

婚約が調うと、花嫁と花嫁の母親は、嫁ぎ先に持参する衣装や刺繍品の制作をはじめる。

幼児婚のメリット、
姻戚関係によるネットワークづくり 移牧生活への利点、互助関係
コミュニティ内の風紀
親としての自立 子どもを婚約させる責任

婚資 (花婿側から花嫁側に贈られる金銭や物) 金や銀の装身具、婚礼衣装
持参財 (花嫁側から花婿側に贈られる金銭や物) 刺繍布による調度品や衣装

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邪視除けとしてのミラー刺繍
<邪視>眼差しや視線に宿る力から災いをもたらすという信仰。
 幼児用や花嫁の衣装に多くのミラー刺繍が施されている理由は、
 かわいいもの、華やかで美しいものに対する嫉妬や妬みから身を守るため。

カッチ県では、手吹きガラスの内側に溶かした錫を注ぎ込んだガラスミラーを破片にして、
布に縫い付けている。
ラバーリーは、このミラー刺繍を得意としている。
素焼きの瓦に鏡片を擦り付けて、様々な形整えることができる。
この工程をビデオで見て、興味深かった。
手吹きガラスの大きさは50~60㎝あるので、ほとんどガラスは曲面がきつくないので問題ない。
板ガラスより、薄くて軽くて加工しやすくてよい。

ラバーリーの刺繍技術
 ●自家用としてつくられる衣装や刺繍布
 ●運針、アップリケ、返し縫い、縫い取り、渡し縫い、縫い付け
 ●鏡片(ガラスミラー)縫い付けるミラー刺繍
 ●文様の名前と意味、模様に意味を求めること

いただ他資料を写しているうちに、まとまらなくなってきてしまった。

以前から、カッチ、ラバーリーという言葉は聞き、布は見ていたが、
ラバーリーの人たちの暮らしを少しだが、知ることができた。
移牧の生活から、定住と変化しても、伝統的な刺繍技術を守っていって欲しい。






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by karumian | 2013-10-10 17:36 | イベント | Trackback | Comments(0)